【ベンダー資格】Salesforce Certified Heroku Architect挑戦記


Salesforce Certified Heroku Architect資格試験の挑戦記。ギリギリなんとか…合格しました!


結果

  • Heroku Platform(Heroku プラットフォーム): 83%
  • Data(データ): 90%
  • Security(セキュリティ): 77%
  • Heroku Enterprise(Heroku Enterprise): 76%
  • Architecting Applications(アプリケーションのアーキテクチャ構築): 66%
  • Integrations(インテグレーション): 66%

単純計算すると平均で約76%なので、合格ラインの72%からすると超ぎりぎりで突破したという感じである。多分あと1問落としてたらアウトだっただろう。正直に言うと、体感的にこれくらい出来てた感じがしないので、多分ラッキーだっただけだな。まあ運も実力のうちということで。。

感想

まず、この資格試験は、今まで受けたあらゆるベンダー資格試験の中で最強レベルに難しかった。 実際1回不合格だったし。ベンダー試験で不合格になったことはなかった(今まで受けたやつはラッキーなことに必ず一発合格だった)ので、これは相当難しい、という印象を持った。難しいと感じるにはいくつか理由があると思うが、ポイントをかいつまむと以下の辺りがそう思わせる要因だと思う。

  1. AWSやJavaみたいな試験と比べると、練習問題や模擬試験などの試験に活かせる対策情報(いわゆる「教材」)が手に入りにくい
  2. 個人でHerokuを利用できる範囲では触る機会の(ほぼ)ない分野が多く出題される(Heroku EnterpriseKafkaShield Private Spaceなど)

要するに一言で言うなら「手軽に勉強できないこと」が難しくさせてる要因なんだと思う。実際にHerokuをEnterpriseの範疇でガッツリ使用した業務経験がないと、実際の所結構厳しいのだろう。まあEnterprise Softwareは大体みんなそんな毛色があるものだが…というか実際公式サイトの案内にも資格試験の受験目安として「Heroku の 2 年以上の実務経験とスキルが求められます。 」というのが書いてあるんだけど。

あともうちょい言うと、問題がそもそも結構難しい。ものにもよるが、やけに具体的な設定とか要件とかをもったシステムが複数出てきたりするので、問題が長文になりがちで、正直読むだけで疲れる。AWSのSolution Architect Profesionalの文章問題の分量と複雑さのイメージと近い。(少なくともSAAのレベルより問題文は複雑)しかももとは英語の文章だから、日本語だとそれが妙な表現になっていたりして、それがまた余計に体力を要する。まぁこれは他の(英語がオリジナルの)ベンダー試験も同様の問題を孕んでいるわけだが。俺は日本語で受験したけど、正直可能なら英語で受験したほうが分かりやすいと思う。合格ラインが72%ってのも結構厳しい気がするね。Java Goldとか65%取れれば合格だったもんな(これが緩いだけな気がしないでもないが…)

勉強

正直あんまりガッツリ「勉強」はしていない、というか上で書いた通りで問題集とかの「教材」が存在していないので、個人で能動的に出来る「勉強」には限界がある。ただそんなこと言ってしまうと元も子もないので、一応個人的にやってきたことを下記に挙げておく。

  • 基本的な話なんだが、どんな試験でもそうだが、実際にそのサービスを触って手を動かしてみたほうが理解が早いので、とりあえず触ってみるというのは結構重要だと思う。Heroku Enterpriseとかは個人では触れ得ないはずなので仕方ないが、それ以外の個人で触れうる範囲は実際にHerokuを使ってみたほうが良い。この試験対策というわけではなかったが、実際私も自分の筋トレ&体重記録アプリケーションをHeroku上に構築した経験があり、これによるHerokuのサービスの特徴をざっくり掴むことはできたと思う。
  • 実際にHerokuで本番運用している人の記録とかを漁る。これは上で書いた「個人で触れ得ない範囲」に対する知識吸収のための生の声として活用できる。見つけたのだと以下とか。投稿時期が古かったりするので現在だと変わってたりする部分もあると思うが。「ファイル保存の方法論」とか(もとは12 Factor Appからきてるんだが)、オートスケールが使えるDyno Planの話とか、実際に使ってる人の知見は参考になる。
  • Salesforceが試験対策用のTrailmixを公開しており、これは一通りやり切った。Heroku Connectで実際に手を動かすTrailheadがあったりするので、動作イメージをつかむうえでもこれをやっておくのは良いことだと思う。一方、一部のTrailheadはDevcenterに普通にリンクされてるだけだったりするので、そこは若干優しくない(個人の意見です)。Devcenterは分量が膨大なので、ポイントを掻い摘んで読む必要があり、その勘所は以下のQiita等で整理すると良いと思う。
  • こちらのQiitaは試験範囲の各分野に対して各々ポイントが整理されていて、試験内容の大枠を掴むのには良い記事だと思う。ただ、記事の公開が2020年で、2022年現在からすると2年前の内容なので、その後色々と更新されている内容をちゃんと整理しておく必要がある。例えばHeroku SSLは2021年にEndpointをDeprecateしているとか。
  • ちなみに「Heroku Architect 模擬試験」とかでググると出てくるページにこういうのとかがあるが、これは正直役に立たないので忠告の意味で書いておく。役に立たないというのは、やってみればわかるんだが、明らかにHerokuではない問題が載っていたりして、やっても(少なくともこの試験の)勉強にならない。実際、試験を受けてみた感じ、これに時間を費やするくらいなら、上のQiitaとDevcenter読み込んだ方がマシだと思った。
  • あと、個人的にどんな試験でも毎回少なからずやってるんだが、自分でメモ書いて情報まとめることが結構重要だ。例えば以下は個人でまとめたGoogleスライドの一部抜粋である。内容は全部Devcenterに載ってる情報だが、それを自分なりに自分が分かる形で整理してまとめており、この作業は個人的に知識形成に大いに役に立った。

余談

色々調べたのだが、どうも他のベンダー資格と違い、正式な資格取得記録としてLinkedInにSalesforceの資格を登録するのはできないっぽい。redditでそんなやり取りしてる記録を見つけた。ただこの辺見るとTrailheadアカウントの情報から引っ張ってこれそうな気もする。2016年だからちょっと怪しい気もするが(redditは2020年のやり取りなので時系列的にはredditのほうが新しい)こっちは試してないが、面倒くさいからいいや。。まあ興味が合ったらそのうち。

余談2

どうでもいいのだが、横浜テストセンター、いつの間にか場所が変わってて最初超焦った。もともと東口の郵便局の近くにあったんだけど、2022年現在は完全真逆で、西口の天理ビルの近くに移動している。どうも2021年2月ころに移転したらしい。全然知らなかった。ここでちゃんと移転した旨も行き方もアナウンスされてるので、事前にちゃんと場所確認してなかった俺が完全に悪いんだが…
テストセンターで試験受けるときは、毎回横浜のテストセンターを使っているのだが、その場合、テストセンター近くのカフェで時間ギリギリまで待機(最終確認のための勉強)してから、テストセンターに乗り込む方式をとっていた。今まで(東口にあった頃)は、郵便局近くのドトールがその待機場所だった。ここの隣のビルがテストセンターだからだ。
今回、最初受験しにいったとき、普通にドトールで過ごして試験開始10分くらい前に隣のビルにいったが、いってみたらもぬけの殻で超ビビった。ここでようやく移転したらしいという事実に気づき、速攻で行き方調べて(そしたら西口にあると知り、「よりにもよって真逆じゃねえか」と憤った、って俺が悪いんだけど)、走って横浜駅を横切って、なんとか時間内にたどり着いた。まあこれが1回目の受験で、そのときは上に書いた通り不合格だったので、色々な意味で準備不足が目立ったわけだが…
移転後(天理ビルの近く)でいうと、地下街の端っこのところ(天理ビルの階段上る手前)にスタバがあって、そこが待機場所として使えそうと分かった。今後はそこを使っていくこととする。いやあ、しかしテストセンター移転は非常に焦ったイベントだった…
まあこういう意図しないイベントが起きたりするのと、このご時世ってのもあるので、そういう心配したくないならオンラインで受験したほうが良いのだろうね。個人的には過去の経験、特にGCP ACEで受験したときに面倒くさかった印象が強いので、むしろテストセンター行って受験したいと思っているタチなので、今後も基本的に特別な事情がない限りは多分テストセンター受験を選択すると思うが、「移転」というイベントにはちゃんと目を光らせないといけないな、と思ったのだった。